タイ王国のビットコイン・仮想通貨事情について

日本人にとっても馴染みの深いタイ王国。人口はおよそ7000万人と多く、GDPは約40兆円で世界第26位につけている新興国だ。

ベトナムやカンボジアに比べると経済成長率は鈍化しているが、成熟しきった日本とは違い、首都バンコクは屋台商人たちの活気で溢れている。

今回は、そんな新興国タイにおけるビットコイン、仮想通貨の存在について、実際に現地に滞在しながら感じたことを書いていきたいと思う。


▲バックパッカーの聖地と呼ばれるカオサン通り。深夜まで世界中から集まった旅人で賑わう。


▲タイ料理。やはり物価は安く、屋台で食べると一食で100〜200円ほど。味はかなり美味しかった。


▲カオサンに連なる屋台のひとつ。これはパッタイというタイの焼きそば。味は少し甘め。

そもそも、タイ政府はビットコインをどのようにみなしているのか?

タイにいる最中はビットコインという言葉を聞くことが多かったように思う。特にインバウンド観光が盛んなお国柄、ボーダーレスな通貨に期待するところは大きいのかもしれない。

調べてみると、ビットコイン黎明期とも呼べる2013年代、タイの外貨管理局はビットコインは実態のない単なるデータであり、違法であるとみなしている。

しかしその翌年の3月、タイ中央銀行が「ビットコインは違法ではないが、利用(送金、決済)に関しては危険だと警告せざるを得ない」という声明を出した。

これが事実上の免罪符となり、タイではビットコインの利用は合法と認識されているようだ。

参考:https://www.coindesk.com/bank-thailand-says-bitcoin-illegal-warns-use/

仮想通貨マーケットにおけるTHB(タイ・バーツ)の存在感は小さい


▲2018年1月13日現在

ビットコインに限って言うと、タイ・バーツの取引が占める割合は、全体の0.15%に過ぎない。

順位で比較すると、全通貨の15位に位置する。6位につけているベトナム・ドンですら2%に達しない。こういったグラフを見ると、いかに日本の投機熱が高いかが分かる。

正確なデータの元の分析ではなく、単なる筆者の所感であるが、日本の一人あたりGDPが約400万円、タイは約60万円といういことを考えてもこの開きはアンバランスだ。

一億総中流かつ、今後の経済成長を見込めない日本人の投機熱は、世界でも群を抜いて高いように感じる。

 タイ最大の仮想通貨取引所BX.in.thとは?

タイ・バーツでのビットコイン取引高の約97%を誇る取引所、BX.in.th。間違いなくタイで最大級の仮想通貨取引所だろう。

この取引所は、2013年より仮想通貨の取引事業を行っている。さらに、Coinpayというビットコイン決済のサービスや、Bitcoin.co.thという仮想通貨メディアサイトも運営しているようだ。

https://bx.in.th/


▲サイトは非常にシンプルな作りになっている。ビットコインキャッシュやイーサリアムなどの主要な通貨はもちろん、Panda coinという面白い通貨も取り扱っている。

調べてみるとこのパンダコイン、なんと今年に入ってから10倍以上も急騰していた。恐るべし、パンダコイン。(名前からして中国っぽいけど何の仮想通貨なんだろう。)

 

実際に使える場所はどれぐらいあるのか


▲ビットコイン決済を受け入れているレストランはすべてと言っていいほど外国人向けのレストランだ。価格もローカルレストランと比べると高価で、サービスのクオリティも高い。

ここでcoinmapを見てみよう。バンコクにはビットコインが利用できるお店が散見される。


▲オンラインストアやデフォルト(もうなくなったお店)などを除き、実際に店舗としてビットコインを利用できるお店は10店舗ほどのように見える。

※これらの中から実際に行ったお店については、別の記事で詳細に紹介したいと思うので、しばしお待ちを。

「ブロックチェーン」に興味を持っているタイ人が多い?


▲肉や魚の扱いが日本とは全く異なる。炎天下、氷なしでマーケットに置かれている肉や魚を見ると、途端に屋台で食べる料理が不安になってくる。(筆者はその後インドで盛大にお腹を壊すことになる。。。)

あくまでも所感ではあるが、ビットコインについて知っているタイ人と話していると、誰もが「ブロックチェーン」という単語を使っていて驚いた。

タイ中央銀行から公式な声明として、「ブロックチェーンの可能性」について再三触れられていることが、その要因のひとつなのかもしれない。

参考:https://www.coindesk.com/bank-thailand-governor-heralds-blockchains-coming-impact/

あるタイのレストランオーナーと話したところ、ブロックチェーンやハッシュ関数について細かく説明をされて、すごく勉強熱心な人だなぁと思ったことが印象に残っている。

日本ではその値動きに注目が集まることが多いのに対し、タイ人のビットコイン熱はどちらかというと投機的なそれではなく、ブロックチェーンなどの技術的な関心があるように思えた。

もちろん、筆者の所感によるところが大きいので、実際はトレーダーなどがたくさんいて、これから日本のように投機熱が高まっていくのかもしれない。

ただ、以前から思っていたことだが、ビットコイン最大の特徴の一つと言っても過言ではない「中央による不正がなくなる」という点においては、

日本のような高度なインフラが整った国よりも、タイのような新興国、もしくはアフリカのような政情が不安定な国のほうが、その恩恵を受ける範囲は大きいのかもしれない。


▲線路の上で開かれたマーケット。一時間に一本の列車が往来している間は店をたたむ。

興味を持った方、もしくはタイ在住の日本人の方でタイ・バーツで仮想通貨の取引をしたいという方は、BX.in.thの利用をおすすめする。

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